VPSの仕組み

VPSとは、「Virtual Private Server(仮想専用サーバー)」の頭文字を取った用語です。一台のサーバーに複数の仮想コンピュータを立ち上げて、ユーザーがその仮想コンピュータを利用するシステムのことを指します。よく、マンション(親サーバー)と各部屋(VPS)に例えられます。

仮想コンピュータとは?

「仮想コンピュータ」という用語にも馴染みがない方は多いのでは、とおもうので説明すると、パソコン上で立ち上げられる独立したコンピューター領域を指します。

パソコンには様々なアプリケーションが入っていますよね。仮想コンピュータは、オフィスやAdobe製品と同じような一つのアプリケーションとして新たに立ち上げられるコンピューターを指します。

仮想コンピュータはあくまでアプリケーションなので、一台のWindowsPCから、LinuxやMac、また逆にMac上でWindowsを立ち上げることだってできます。アプリケーションとはいえ、仮想コンピュータは通常のコンピューターと全く変わりなく使用できます。

VPSのシステムとは、いわば、この仮想コンピュータを月額料金でユーザーに貸し出しているようなものです。

専用サーバーとVPSの違い

VPSと機能的には似ていて、より機能性の高いサーバーに「専用サーバー」があります。専用サーバーはサーバーをまるまる借りられるので、いろいろな意味でさすがに高性能で便利ですが、月額料金で数万円もするので、個人ではなおさら手が出せません。

対してVPSは、一つのサーバーに何台も仮想コンピュータを共存させているので、月額1000円前後からなど、格安で借りられます。

共用していてもプライベート領域は確保

仮想コンピュータは、親マシンを他のユーザーと共有してはいるもののサーバー領域は完全に区切られているので、名前の通りプライベート空間です。他の仮想コンピュータの影響を受けて動作が重くなったりすることは基本的にありません。

レンタルサーバーとの違い

安さでいえば、レンタルサーバーの右に出るものはありません。ですが、レンタルサーバーの場合は動作環境などをユーザーが変更することは不可であり、自由度がありません。

その点、VPSなら自分で一からカスタマイズ可能なのです。つまりVPSは、機能的にも料金的にも、レンタルサーバーと専用サーバーのちょうど真ん中に位置するスペックのサーバーなのです。